英検2級リスニングは「選択肢を読む速さ」で決まる|15問連続を乗り切る先読みサイクル

By 田中先生(クルード代表) 田中先生(クルード代表)
公開日: 2026年10月08日

英検2級のリスニングで後半に失速する原因は、聞き取りの力ではなく「選択肢を読む力」にあることがあります。2級は1つの大問で15問が連続する、英検の中で最も息継ぎの少ないリスニングです。選択肢の先読みを最後まで続けるサイクルと、読解力を上げてリスニングの点数を伸ばす対策を解説します。

この記事はシリーズ「英検2級 技能別対策」の1本です。シリーズの記事一覧へ

英検2級リスニングの選択肢先読み|オンライン英語塾クルード講師ブログ

英検2級の過去問でリスニングを解くと、「前半はよく取れているのに、後半で急に正答率が落ちる」という結果になることがあります。

このとき「リスニングが苦手なんだ」と考えて聞く練習を増やしても、点数が伸びない場合があります。原因が聞き取りではなく、選択肢を読む方にあることがあるからです。

聞き取れているのに点が取れない

準2級に合格した生徒の結果を見ていて、気づくことがあります。たとえばリスニングの正答率が次のようになっているケースです。

  • 第1部:9割
  • 第2部:9割
  • 第3部:6割

第3部だけが苦手に見えますが、音声の難しさが第3部だけ大きく上がるわけではありません。違いは、第3部の方が選択肢が長いことです。

つまり、聞き取りの力そのものは十分についていて、選択肢を読んで内容をつかむところで点を落としている、という見立てになります。

2級になると、選択肢はさらに長く、難しくなります。聞き取りの力が2級相当まで育っていても、選択肢をサクサク読めないと、リスニングの点数として表に出てきません。

2級は「15問連続」が2回ある

もうひとつ、2級に特有の事情があります。

2級のリスニングは第1部が15問、第2部が15問です。1つの大問で連続して出題される問題数は、英検の全級の中で2級が最も多いです。準1級や1級は、1つの大問で最大12問です。

息継ぎなしで15問が続くので、集中力と読むスピードの両方が最後まで持つかどうかが問われます。

実際にあった例です。第2部の15問を解いてもらったところ、はじめの10問は8問正解でした。ところが最後の5問は1問しか取れず、合計は15問中9問でした。

本人に聞くと、聞き取れなくなったのではなく、最後に選択肢を読むのが音声に追いつかれたとのことでした。後ろから追いかけられながら「読んで、解いて、読んで、解いて」と走り続けて、最後の最後で飲み込まれた、という状態です。

選択肢の先読みを最後まで続けるサイクル

2級のリスニングでは、音声が流れる前に選択肢を読んでおく「先読み」をおすすめしています。

はじめの数問は簡単です。冒頭の説明が放送されている時間に、選択肢を読んでおけるからです。難しいのは後半で、ここを乗り切るには次のサイクルを崩さないことです。

  1. 質問が読まれ終わったら、すぐに答えを選ぶ
  2. 次の音声が始まるまでの残り時間で、次の問題の選択肢を読む
  3. 読み終わった状態で、次の音声を聞く

ポイントは1番です。一瞬でも迷うと、次の問題の音声が始まってしまい、先読みができなくなります。そこから先は、選択肢を読みながら音声を聞くことになり、どちらも中途半端になります。

迷ったら、その時点で一番近いと思うものを選んで、次へ進んでください。

なお、これは一般的なご案内です。すでに自分のやり方で高い正答率が出ている場合は、無理に変える必要はありません。

失速の原因を切り分ける

後半で失速したときは、まず原因を確かめます。

  • 聞き取りにくい音声があったか
  • 途中で疲れてきたか
  • 途中で、いま何番の問題なのか分からなくなったか
  • 選択肢を読み終わる前に、音声が始まってしまったか

聞き取りにくさも疲れも感じていないのに後半で落ちているなら、読むスピードが原因である可能性が高いです。

対策は読解のトレーニング

読むスピードが原因の場合、リスニングの点数を上げる近道は読解力を上げることです。

単語をたくさん覚えていて、大問1(語彙問題)はよくできるのに、長文になると正答率が下がる、という生徒がいます。英検では通常、大問1が最も難しいので、ふつうのスコア分布とは逆になっています。

単語が分かれば「だいたいこんなことを言っているのかな」までは分かります。そこから先の、内容をしっかり理解するところに時間をかけるのが、このタイプの生徒には一番効く対策です。

当塾では、次の順で進めることが多いです。

  1. 宿題の一部を、単語から長文読解のトレーニングに振り替える
  2. 余力があれば、準2級プラスの長文で問題演習をする

準2級プラスの長文をおすすめするのは、読解力がつくことに加えて、2級の要約問題の元になる文章が、ちょうど準2級プラスの長文くらいの難易度だからです。ここが読めるようになると、要約を書くときにも役に立ちます。

ご家庭で英語の読み物に取り組んでいる場合は、内容を理解できているかを確認する問題がセットになっている教材であれば、そのまま続けていただくのが良いと考えています。

長文の読み方そのものは英語の長文読解は「コスパの良い問題」から解くにまとめています。

過去問では空欄を作らない

最後に、過去問を解くときのお願いをひとつ。

分からない問題でも、マークをしないまま次へ進まないでください。「一番これかもしれない」と思うものを選んでおきます。

分からないと感じる問題でも、頭の中では2択まで絞り込めていたり、「これは違う」という選択肢が1つ見えていたりすることがよくあります。絞り込めている分は、確率として点数に表れます。空欄にしてしまうと、どこまで絞り込めていたのかが結果から読み取れなくなり、力の見立てが変わってしまいます。

まとめ

  • リスニング後半の失速は、聞き取りではなく「選択肢を読む力」が原因のことがある
  • 2級は15問連続が2回。英検の中で最も息継ぎの少ないリスニング
  • 質問が終わったらすぐ選び、残り時間で次の選択肢を読むサイクルを最後まで続ける
  • 読むスピードが原因なら、読解のトレーニングがリスニングの対策になる
  • 過去問では空欄を作らず、一番近いと思うものを選んでおく

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オンライン英語塾クルードでは、過去問の結果をパートごとに確認して、聞き取りと読解のどちらに原因があるかを日本人講師が分析し、トレーニングの配分をご提案しています。

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